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シドニーへS Setの葬式鉄に行った話(5)-S Setさよなら運転 1

(・∀・)

2019年7月21日。
シドニーから非冷房車が消え、オーストラリアの通勤電車から「窓が開く電車」が消滅する日。S Setの公式さよなら運転が実施される日です。
この日こそが、今回休暇を取ってはるばる出国してきた最大の目的ということもあり、朝から気合十分で冷え切ったシドニーの街へ繰り出しました。

Petersham駅にて送り込み回送を撮影。悲惨な結果だったので写真は載せませんが、暫く走行することもなかった日本でいう「列車線」(3複線のうち長距離列車が主に走行する複線)を爆走してくる姿を目の当たりにして、長い1日の始まりを実感しました。
S Setの2分ぐらい後には今日のもう1人の主役・F Setも通過。明らかに古い車両の突然の通過に、駅で電車を待つ一般人も明らかに釘付けです。


追っかけてセントラル駅へ行くと2番ホームに既に停車していました。今日の車両はS28編成+S56編成の8両で、ゴニナン・コメンジ両社製の車両が様々ごちゃ混ぜとなっている面白い組成です。
まだ到着したばかりで何の装飾もありませんが、既に車両の前では記念撮影勢や現地の鉄オタが集結して車両に乗車できる時を今か今かと待ち望んでいました。1番ホームにはB Setの最終増備編成・B24編成が、3番ホームにはF Setがそれぞれ据え付けられ、正にお祭りの様相です。

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後にホームには風船の装飾が付けられ、主役にもヘッドマークが取り付けられました。
このHMですが、取り付けられる位置はここで決められるようで、上の写真は装着位置の確認をまさに行っている光景を写したもの。この後、HMにドリルで穴をあけバンドで車両の感通路カバーに装着していました。中々ワイルドな光景です。

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午前の部はセントラルから西方面へひた走り、セントメリーズ(St Marys)駅まで往復してくる行程。レッドファーンからはストラスフィールドまでは何とF,S,B Setの3編成が適宜のタイミングで並走するとのことでしたが、私が張っていたマクドナルドタウン駅ではB Setだけダイヤの都合?で先に出てしまい、FとSしか並走しませんでした。それでも全然いいですが、ツイッターでバーウッド駅付近で3編成が綺麗に並んだ写真を見つけてしまった際には、流石に癪でした(笑)。

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私は午後ツアーのみ参加のため、午後に出直すとちょうどF SetがSt Marysから帰ってきたところでした。Fも大変な人気で沢山の参加者が写真を撮りまくっています。
この国のさよなら運転は、日本のように社会性皆無のオタクが罵声を飛ばしまくるようなことも一切なく、純粋に鉄道やイベントが好きな人が集っているといった雰囲気。それなりに撮り鉄や乗り鉄が居るにもかかわらず、皆自制しつつ楽しんでいる様子はぜひ日本のオタク共にも見習ってほしいと切に願っています。

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S56編成はゴニナンとコメンジの混成編成。当たり前のように見られたメーカー混成編成は、S Set亡き今通勤車両ではもう見られません。

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電車は12半過ぎにセントラルを発車。当日は冬でも昼は20度近くになる暖かい日だったため、どの車両でも窓が開けられていました。
まず列車はストラスフィールド経由でホーンズビーへ向かいます。このノーザン線からは、ワラターA Setの導入により2014年頃にS Setの運用が消滅したため、この区間を乗客を乗せて走行するのは実に約5年ぶりとなります。
ノーザン線は貨物街道で列車本数がかなり多いにもかかわらず、所々に複線区間が点在しており、あまり快調には走行できず最後はノロノロ運転でホーンズビーへ到着。

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ホーンズビーから折り返してオリンピックパーク駅へ向かう途中に、2回目のフォトストップ駅であるコンコードウェスト駅(以前訪問済み)に停車。顔には中々いい感じに日が当たっていたので、傍らで写真を撮っていた現地の方に記念写真を撮ってもらいました。
ノーザン線からオリンピックパークへ直接向かうためには、ノースストラスフィールド駅から貨物専用線を通らなければならないため、普段旅客列車が走行しない線区も楽しめました。この貨物線は、本数がそれなりにあるオーストラリアの北部からシドニーへ来る貨物列車を、郊外の貨物ターミナルへ直通させるために敷設された路線で、途中ではフレミントン車両基地の古い車両が大量にストックされている「裏側」の横を通過します。

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オリンピックパーク駅に到着。この駅の特徴は線路上に「線路方向に」張り出した駅構内通路で、屋根上をじっくり観察することができます。S Setはコメンジ製とゴニナン製があるとの話は既に何回もしていますが、その大きな差異であるコルゲートの違いもここでよく確認できました。
1枚目が制御電動車、2枚目が付随車の屋根上ですが、細かいコルゲートが配されているのがコメンジ製、大きなコルゲートが配されているのがゴニナン製です。この大きな差異が生じたのは、コメンジが東急7000系でお馴染み・米国バッド社の技術供与を受けてステンレス車を製造していた一方、ゴニナンは米国プルマンスタンダード社の技術供与を受けていたことによるものです。
加えて、コメンジ製の車両は製造時期でコルゲート処理が多少変わっていたり、大量の運転台撤去車(しかも2種類の形態有)の存在がある等、とにかく趣味的には大変面白い車両でした。


続きは次回。今回の見どころ・S Setの115km/hウェスタン線爆走から再開予定。。。
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